手彫り・筆塗りによる木の看板専門店  流木工房 


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■■■ 木と看板の話 20 「木の看板」の塗装&塗料について ■■■
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 木と看板の話 20 「木の看板」の塗装&塗料について ■

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無垢板を素材にした看板制作は大まかに言って、以下の工程で進みます。
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 看板材・ロゴ・レイアウト決定⇒看板材仕上げ加工・研磨⇒(ロゴ彫り)⇒ 
 木部保護塗装⇒乾燥⇒ロゴ塗り⇒乾燥⇒完成
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 どの工程も気を抜けないのですが、耐久性と美しい仕上がりが要求される木部保護塗装&ロゴ塗りは特に気を使います。
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 木の看板の塗装では、まず、雨風や紫外線から木を守るために、看板材全面に保護塗装をします。よく乾燥させた後、今度はロゴを特殊な塗料で塗って看板を完成させます。
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 このように看板塗装では、木の保護塗装とロゴ塗りの異なった2種類の塗料を重ね塗りしなければなりません。さらに、無垢材の木目や質感とロゴをマッチングさせた仕上がりと、その美しさを雨や紫外線から長期間守るための耐久性を兼ね備えた塗装が必要になってきます。
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 以下、耐久性に優れ、仕上がりの良い看板を作るための塗装方法・塗料について実際の看板制作の経験を基にまとめたものです。

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 1、看板材の保護・仕上げ塗装
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 表面を滑らかに研磨した後、雨や紫外線から木を保護し、木目などを浮かび上がらせるための塗装をします。(彫りの場合はロゴを彫った後塗装します) 
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 看板仕上げ塗装の塗料としては、木に染み込んで保護するオイル系(浸透型)の塗料と木の表面に薄い被膜を作って木を保護するウレタン系の塗料に大別されます。
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○浸透型のオイル系塗料
 浸透型のオイル系塗料にはキシラデコールやリボス塗料などがあり、木目などを浮き上がらせ、自然できれいな仕上がりになります。
 ただ、紫外線から木を守るためには着色しなければ効果が薄く、看板材によっては色合いがやや濃くなる傾向にあります。また、雨風・紫外線にさらされる状況では木のくすみが早いようで、数年おきに塗りかえる必要があります。また、3回ほどの重ね塗りが必要で、乾燥にも時間がかかります。
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○造膜型のウレタン系塗料
 通常のウレタン塗料は、1液性と2液性(塗装時に2液を混合して使う)とがあり、木の表面に薄い塗膜を作って木を保護します。ウレタン塗料の欠点は、厳しい環境条件での屋外長期使用で、塗膜がはがれる心配があることです。
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木部保護仕上げ塗装・塗料について
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 上記の2種類の塗料はそれぞれ一長一短ありますが、これまでのさまざまな経験から、屋外用看板には、造膜型塗料でありながら浸透性も兼ね備えた「ウッドスキンコート」が耐久性、仕上がりの良さなど総合的に考えて、現在最も優れた塗料だと判断しています。
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○ウッドスキンコートの塗装工程
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 1、ウッドスキンコートSTによる下塗
   防腐・防かび機能を持ち、浸透力があるSTを看板材全面(6面)に下塗りします。
   クリアのSTの代わりに同じ機能を持ち着色用のウッドスキンコートステインを
   使うこともできますし、混合して色調整も可能です。
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 2、ウッドスキンコートグロス(ツヤ有)1回目全面塗装
   紫外線遮断機能を持ち、木の収縮に追従した柔軟性のある塗膜を作ります。
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 3、ウッドスキンコートグロス(ツヤ有)2回目全面塗装
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 4、ウッドスキンコートマット(ツヤ消し)(看板裏面は省く場合もあります)
   グロスと同じ機能を持つツヤ消し塗料で、自然な感じに仕上がります。
   ツヤ有をご希望の場合はマット塗りを省略することができますし。3分ツヤ・
   5分ツヤなどツヤの調整もできます。
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 STが浸透して木を保護し、さらにグロスで塗膜を作って2重に木を保護するウッドスキンコートは現在最も耐久性に優れた塗料だと思っています。
完全に乾燥した後は塗膜を剥がそうとしてもできず、名前の如く皮膚のような感覚で木と一体化しているように感じています。
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 やや粘土質な塗料はその塗装に経験を要し、全面4回塗りは作業的に大変なばかりでなく、費用も他の塗料の3倍近くかかります。
それでも乾燥時間は2〜3時間と短く、色、ツヤなどの調整も可能で、経験によって無垢材の質感と耐久性を兼ね備えた上質な仕上がりができると感じています。
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仕上げ研磨後の看板材(ケヤキ)

看板材の木部保護塗装例
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木部保護塗装後の看板材
※保護塗装によりやや濡れ色になり、木目模様が浮き出ます。

 看板材の木部保護塗装例
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 2、ロゴ塗り

 木部保護塗装をよく乾燥させた後、ロゴ塗りの工程に入ります。
 ロゴ塗りは、屋外用看板では耐久性を重視し、風雨や紫外線に強い専用塗料を使います。
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 なお、ロゴ塗りは看板材に原寸大のロゴを写し取り、筆を使って直接塗っていく手法を撮っています。彫り文字の場合は彫った部分を筆で塗って仕上げます。
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ロゴ塗りの塗料について
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 ロゴ塗りの塗料としては様々なものがあり、その時の条件・色によって使い分けていますが、その耐久性と色合いを含めた塗り跡のきれいさから、主に下記のような塗料を使っています。また、書き(塗り)と彫りの場合では塗料の特徴や仕上がりの美しさなどから、異なった塗料を使っています。
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○書き(塗り)の場合のロゴ塗り塗料

  書きの場合は光沢・仕上がりがきれいな「ロイヤルカラー」を主に使っています。肉厚に塗っても筆ムラが出ることがほとんどなく、やや立体的な仕上がりになります。看板ロゴ書き用の高級塗料として長年信頼を得ている塗料で、漆塗りを思わせるような仕上がりになります。
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○彫りの場合のロゴ塗り塗料

  彫りの場合は主に「カンバンアート」を使っています。カンバンアートは看板専用の塗料で、手彫り跡の微妙な起伏がいぶし銀の重厚な仕上がりになり、気に入っています。水性の塗料で、筆跡が残りやすい塗料ですが、彫りの場合はほとんど気にならず、接着性・耐久性も優れた塗料です。ただ、黒以外はあまり気に入らず、色によって塗料を使い分けています。
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   木の看板 施工例 木の看板施工例
書き(塗り)文字看板の例 彫り文字看板の例
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3、塗料・塗装関する豆知識

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水性塗料より油性塗料の方が強い?   

 塗料は通常、色の基となる顔料、接着・塗膜形成の役目をする樹脂、及び顔料などを溶かす溶剤からなっています。防腐剤などの添加剤が入ることもあります。
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一般的に水を溶剤とする塗料を水性塗料、シンナーやアルコールなどを溶剤とする塗料を油性塗料と呼んでおり、油性塗料の方が強いというイメージがあります。
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 塗料の接着性や耐久性は溶剤ではなく、樹脂や添加剤によって決まります。最近は塗料製作技術の発展も目覚ましく、水溶性でも優れた塗料が開発されており、水性だから弱いというのは的外れなイメージだと言えます。
 
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色を作る

 一枚板看板制作では、ロゴの色は黒が主体で、その他では白や赤の落款が付いたりするのがほとんどですが、時々黒・白・赤以外の色の指定を受けることがあります。
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 中間色の場合は塗料の混合によって色を作ります。例えば、ピンクは白と赤を混合して・・・。しかし、指定の色を作るのは、子供のころ絵具を混ぜて作ったような、そんな単純なことではありません。
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 先ほどのピンクを作る場合、赤に近いピンク、若しくは白に近いピンクを作るのはそれほど難しいことではないのですが、白と赤の中間くらいのピンクはなかなかうまくいかない。つまり、赤に白を加えても赤が白で薄まるだけで、くすんだ、あるいは濁ったピンクになるのです。ロイヤルカラーにはピンクはないのですが、ローズというピンクに近い色があるので、このローズを基に赤と白を調合して指定のピンクを作ることになります。
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 結局、多くの原色の塗料を用意しておいて、基本色にいろんな他の色を少しずつ加えて指定色に近づけるというやり方が良いようです。
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塗料を載せる、盛る?
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 書き(塗り)看板のロゴ塗りは、ロゴの輪郭を看板材に写し取って、筆を使って色を塗っていきます。このロゴ塗りの塗料としては主に「ロイヤルカラー」という塗料を使っているのですが、この塗料には仕上がりの美しさや耐久性の他にもう一つ優れた特性があります。
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 それは、筆跡が残らず、漆仕上げのように、滑らかな均一の塗面に仕上げることができることです。粘土質の高い塗料で、厚めに塗ってもその表面張力で筆跡が残らずきれいな仕上がりになります。このロイヤルカラーを使ったロゴ書きは「塗る」と言うよりは、塗料を「載せる、あるいは盛る」というような感覚に近く、塗りでもやや立体感のある仕上げが可能です。
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 ペンキと呼ばれるような普通の塗料ではこのようなことはできません。ただ、ホームセンターなどでも販売されている「カシュー」という漆系の塗料はロイヤルカラーと同じような仕上がり・性質がありますので、一般の方でも手軽に使えます。「カシュー」は屋外用ではなく耐久性にやや不安があること、及び粘土質が高いので初めての方には扱いにくいかもしれません。ちなみに「ロイヤルカラー」は一缶(0.7L)¥7.000ほどします。
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塗装で「爪楊枝」?
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  ロゴ塗りの過程で「爪楊枝」を良く使うことがあります。何に使うか分かりますか?
答えはズバリ、筆の代用として使うことがよくあります。筆文字の細いハネやかすれの細かい点、あるいは直角の角度をきれいに出さないといけない部分などは、爪楊枝の先に塗料を浸けて筆代わりに使うのです。細くて腰が堅い爪楊枝は意外と便利な道具なのです。

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塗装で、割れ止め、反り止め?
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 看板材の仕上げ塗装には主に「ウッドスキンコート」という塗膜性塗料を使っていることは前述しました。このウッドスキンコートは水をはじき、紫外線からの木のくすみを守り、無垢看板の耐久性に優れた効果を発揮するのですが、それだけではなく、看板材の割れ止めなどの効果もあるのではないかと思っています。
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 無垢板はその乾燥過程で収縮し、木口から割れを生じることがあります。それで、木の乾燥がほぼ仕上がった段階で、割れ防止のために木口面に割れ止め材を塗ることがあります。
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 塗膜性のウッドスキンコートの4回塗りは割れ止め材としての効果もあると経験的に実感しています。理論的に反り止めにも役にたっているのではと推測しますが、実態はよく分かっていません。

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塗料の乾燥について
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 塗料の乾燥は重要な工程です。塗料の乾燥時間は塗料によって、また気象条件あるいは看板素材によっても変わってきます。ちょっと油断すると思わぬ失敗をすることがあります。
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 例えば、塗装の2度塗りをするときに、下地が十分に乾燥してない場合、両方の塗料がケンカをして(塗料がケンカをする・・・は業界用語です)、下地塗りの塗料がはがれたり、シワシワになったりすることがあります。また、未乾燥の状態ではほこりが付きやすく、注意が必要です。
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 塗料の乾燥についての一番の失敗は、いつもと同じように充分に乾燥も済んだので看板を発送したのですが、お客さんの所に届いた時に、ロゴの塗料の上に包装したエアーキャップの丸い跡が付いているとクレームが来たのです。塗料の表面は乾いていたのですが、内部はまだ未乾燥の部分が残っていたようで、確認と余裕をもった乾燥が必要だと痛感しました。

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最後に
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 塗料はその原料や用途によって多種多様です。長年の経験と検証から、上述の塗料を基本とするようになりましたが、そのときの状況に応じて、ベストと思われる塗料と塗装方法を探りながら看板制作に取り組んでいます。                                                                                                        

 
 
 
 

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